2016年08月25日
和室は日本に昔から伝わってきた伝統的な居室です。土壁で床にはい草で作られた畳が敷き詰められ、畳の枚数で部屋の広さや大きさを表します。一般的な家屋としては、4畳半、6畳間、8畳間くらいの広さが多いです。家の中心となる和室には床の間があり、掛け軸や生け花を飾る場となっていて、来客があった場合に案内される応接間として使われることが多くなっています。
部屋を仕切るものとしては、障子や襖があります。障子は窓側や縁側などの外と繋がる場所に使われています。障子の桟の片面にのりづけをして、白い障子紙を貼って使われていることから、室内に外の光と取り入れることができます。
襖は、木の骨組み部分の両面に襖紙を貼ってあり、障子のようにごく薄い紙ではなく、ある程度厚みがあるため、光や風を通しにくくなっています。部屋の間仕切りや、押入れに使い、向こう側が見えないようになっているのが特徴です。
和室の良さは、特に用途を決める必要がなく、自由度が高いところでしょう。洋室は居間や応接室など、ある程度使う目的が決まった部屋が多いですが、和室の場合は、簡単にちゃぶ台やローテーブルなどを端に寄せ、座布団を片付けられます。
客間であった部屋が、片付けて布団を敷けば寝室に早変わりします。狭い家であっても様々な用途に使える部屋があると、非常に重宝します。デメリットとしては、メンテナンスの大変さでしょう。床に使われている畳は、時間が立つにしたがって変色し、劣化していってみすぼらしくなりますので、定期的に変える必要があります。
また、障子や襖は和紙で破れやすいため、定期的に貼り替えをしなくてはいけません。特に小さい子供やペットがいる世帯では、容易に破れるため、新しい物に貼り替える頻度が高くなりやすいです。また、畳の上に直接座ったり、服をたたんだりするため、衛生上気を使わなくてはいけないこともあります。
近年では、和室の良さを活かすためにプチリフォームをして楽しめるようになっています。障子紙が破れやすいのを逆手にとり、少し破れた所にすぐに貼り付けられる花や動物の顔をかたどった色付きのシールもあります。また、障子紙や襖紙に特殊な加工が施され、少しのことでは破れにくくなっている商品もありますし、シールやアイロンの熱接着ができるため、貼り替えに時間がかからないものも販売されています。
趣味でリフォームをしている人の中には、市販の布帛生地を使い、障子紙や襖紙の代わりに貼り合わせ、部屋の雰囲気を変えて気分転換をしていることもあります。畳や土壁のシックな緑色とパステルカラーを合わせて、ひと味違った空間を演出している方も多いです。
畳については、劣化を防ぐために、畳の上にござやラグを敷いて利用している方もいます。い草で作られたござは、古くなるとすぐに交換できて新しいものに交換できますし、畳の雰囲気に合う色柄のラグも多く、底部分にすべり止めがつけられているため、転倒も防ぐことができます。